2024/10/28 20:54
一般的なドリップの手順
まず、一般的に昔から伝えられているドリップ方法をおさらいしておきましょう。
コーヒーのドリップ手順(一般的な方法)
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準備:
- コーヒー粉をドリッパーにセット。
- 沸騰させたお湯を少し冷まし、約90℃にする。
- ドリッパーをサーバーにセット。
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蒸らし:
- コーヒー粉全体に少量のお湯を注ぎ、30秒ほど蒸らす。
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抽出:
- 円を描くように、中心から外側へゆっくりと複数回に分けてお湯を注ぐ。
- お湯がすべて落ちる前に次の湯を注ぐ。
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完成:
- 全量のお湯を注ぎ終えたら、コーヒーがすべて落ちきるまで待つ。
- サーバーのコーヒーを軽く混ぜて完成。
応用編①:酸味よりも「苦味を引き出したい」場合
・焙煎度合の選定:中深煎り~深煎り
・粉の挽き目:「やや細め」の中挽き
・お湯の温度:低め(85~90度)
・蒸らしの湯量:少な目
・お湯の注ぎ方:ゆっくり、そっと注ぐ
・抽出時間:長め
応用編②:苦味よりも「酸味を引き出したい」場合
・焙煎度合の選定:中浅煎り~浅煎り
・粉の挽き目:「やや粗め」の中挽き
・お湯の温度:高め(95~100度)
・蒸らしの湯量:少し多め(スプーンで10回ほど撹拌しても良い)
・お湯の注ぎ方:割と勢い良く
・抽出時間:短め(苦味が出る前にドリップを終了する)
コーヒーの「酸味」はドリップの<前半>に「苦味」は<後半>に多く抽出されます。
高山地と低山地のコーヒーの違い
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高山地コーヒー
- 酸味の特徴: 一般的に、明るく爽やかな酸味を持つことが多いです。これは、昼夜の寒暖差が大きく、コーヒーチェリーがゆっくりと熟成するため、果実味や花のような香りが際立つと言われています。
- その他の特徴: コクや甘みもバランス良く感じられ、上品な味わいが特徴です。
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低山地コーヒー
- 酸味の特徴: 高山地コーヒーに比べて、酸味が少なく、重厚な味わいが特徴です。
- その他の特徴: コクが強く、苦味も感じられる場合があります。
低山地コーヒーを深煎りにする理由
低山地コーヒーを深煎りにする理由は、いくつか考えられます。
- 酸味の抑制: 低山地コーヒーは、高山地コーヒーに比べて酸味が少ない傾向にありますが、深煎りにすることでさらに酸味を控えめにすることができます。
- コクの増強: 深煎りすることで、コーヒー豆に含まれる油分が溶け出し、コクや香りが深まります。
- 苦味の増加: 深煎りすることで、苦味が強くなります。これは、好みが分かれるところですが、深煎りの独特の風味を求める人もいます。
深煎りが必ずしも良いとは限らない
しかし、低山地コーヒーを深煎りにすることが必ずしも良いとは限りません。
- 個性の消失: 深煎りしすぎると、コーヒー豆本来の個性や風味を損なってしまう可能性があります。
- 雑味が出る可能性: 深煎りしすぎると、焦げ臭さや苦味が強くなりすぎて、雑味が出てしまうこともあります。
まとめ
- 高山地コーヒーは、一般的に酸味が明るく爽やかな傾向があります。
- 低山地コーヒーは、酸味が少なく、コクが強い傾向があります。
- 低山地コーヒーを深煎りにするのは、酸味を控えめにし、コクや香りを深めるために行われます。
- しかし、深煎りしすぎると、コーヒー豆本来の個性を損なったり、雑味が出てしまう可能性もあります。
コーヒーの楽しみ方
コーヒーの味は、栽培環境、品種、焙煎度合いなど、様々な要素によって変化します。
深煎り、浅煎り、それぞれに魅力があります。大切なのは、ご自身の好みに合ったコーヒーを見つけることです。